離れて暮らす親の立場
面会交流を進めるにあたっては、子どもと離れて暮らす親、いっしょに暮らす親のそれぞれの立場で注意すべきポイントがあります。
離れて暮らす親は、事前に取り決めた面会交流の約束事を守ることが第一です。面会の終了時間や子どもを引き渡す場所などを当日になって勝手に変えるのは厳禁です。なんらかの事情で約束が守れないときは、いっしょに暮らす親に事前に連絡を入れるようにします。
面会中は、いっしょに暮らしている親についての話題は避けるようにして、子どもが関心を持っていることや学校での出来事など、子どもが前向きに話せるような話題を選ぶようにします。
また、子どもの気を引くために高価なプレゼントを渡す行為は、子どもの健全な成長を妨げるおそれがあります。
同様に、事前の相談なく「いっしょに旅行へ行こう」「遊園地に行こう」などと子どもと約束すると、子ども自身を両親の板挟みにさせかねません。プレゼントや旅行などの重要なことは、一方的に決めずに事前に相談するようにしましょう。
いっしょに暮らす親の立場
子どもといっしょに暮らしている親もスムーズな面会交流に協力する必要があります。
まず、面会交流に先立って、子どもの健康状態や日常の様子などについて、離れて暮らす親に伝えておくようにしましょう。そうすることで、面会交流時の親子のコミュニケーションがうまくいき、子どもが安心する効果があります。子どもを送り出すときは、面会交流はよいことだと伝え、笑顔で送り出します。これは、離れて暮らす親と会うことを子どもに後ろめたく思わせないための配慮です。離れて暮らす親について暗いイメージを抱かせるような言動も慎むべきです。
そして、子どもが帰ってきたときも笑顔で迎えることが大切です。面会中の出来事については根掘り葉掘り聞かずに子どもが親と過ごした時間をあたたかく認めることで、子どもの心理的負担が軽減されます。
子どもの立場
子どもが面会交流に後ろ向きな態度を示したときには、子どもの言葉に耳を傾けます。子ども自身がどうしたいのかという気持ちを確認することが第一です。子どもの気持ちを尊重して、しばらくは面会交流を中止する判断も必要です。
子どもは、いっしょに暮らす親の愛情を失うのがこわくて、離れて暮らす親と会いたくないということもあります。子どもの本心は慎重に探る必要があります。
子どもが会いたくないと言っても、面会交流を一切禁止してしまうのは、親同士の争いの元となります。親同士で冷静に話し合って、これまでの面会交流の進め方について改めるべきところは、改めるようにしましょう。子どものために親同士が協力するという姿勢を忘れないことが大切です。
面会交流時の子ども連れ去りへの対応
引き渡しの審判の申立て
離婚後の面会交流時に、子どもと離れて暮らす親が子どもを連れ去ってしまうことがあります。親権者や監護者でない親が子どもを連れ去るのは違法行為です。
しかし、連れ去りであっても相手がその後に監護実績を十分に積み、子どもにとって生活が安定しているなら相手に親権を求める申立てを起こされたとき、連れ去られた方が不利になることがあります。これに対抗するには、この引き渡し審判を申立て、相手の監護実績を阻止することです。基本的に連れ去りを行うような相手と、話し合いによる解決は期待できないため、調停ではなく審判を選択することが一般的です。
相手の現住所の確認
もし連れ去られた先がわからない場合は、すぐに相手の現住所を確認してください。住所を知るには、市区町村役場で戸籍の附票を請求します。離婚していても子の親であれば取得できる可能性があります。しかし、相手が閲覧制限をかけていると残念ながら発行されません。この制度は、本来DV被害者を守るものですが、子どもの連れ去りにも悪用されてしまうのが実情です。
相手の現住所がわからなくても、相手とつながるなんらかの住所を特定して一刻も早く審判を申立てましょう。連れ去りから時間が経つほど、相手の監護実績が増えて不利になります。申立てと同時に、審判前の保全命令も請求し、子どもの引き渡しの仮処分を求めます。
審判申立ての前段階で、捜索願や未成年者略取の被害届を警察に出すことも検討してください。それで警察が動くとは限りませんが、審判で相手が監護実績を主張したときに、それが違法行為によるものだと反論できます。
なお、審判で自分の監護実績を証明してもらうために、日頃から子どもの友人の保護者や近所の住人とコミュニケーションをはかっておきましょう。
引き渡しを命ずる審判が出ているにもかかわらず、相手が応じないときは、地方裁判所で人身保護請求を申立てます。
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