重婚的内縁(その3)

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重婚的内縁の場合も、当該関係が内縁と認定されれば、法的保護に値する関係ですから、内縁当事者間でなされた贈与・遺贈は、公序良俗に反さず有効となります(東京地方裁判所判例昭和41年)。

他方、贈与・遺贈の目的が、受贈者・受遺者の将来の生活を保障するためであり、不倫関係を維持するためでなければ、当該関係が、「半同棲」のようなものであっても、公序良俗に反しないとして有効とされています(最高裁判所判例昭和61年)。

ただし、その内容が、法律上の妻の生活の基盤を脅かすような場合は、無効とされます。

例えば、内縁の妻への贈与の目的物である建物が、婚姻生活を維持するために購入されており、法律上の妻は、高齢で財産も稼働能力もなく、この建物の賃料収入で生活している事案では、公序良俗違反として無効とされています(東京地方裁判所判例昭和63年)。

遺留分減殺請求権を行使しても、なおその生活が確保できない場合には、上記のような法的処理をして、法律上の妻を、保護しているのです。

重婚的内縁の居住に関しては、対立的関係にあった法律上の妻や子どもが相続人として、重婚的内縁の妻に対して、明渡請求をすることになるので、利害関係は激しくなります。

判例の事案では、当該関係を「妾関係」と認定しながら、家族に近い関係があり、長年、夫・父親の世話を委ね、自らも世話になっておきながら、高齢で行きどころのない者に対する明渡請求は、権利の濫用に当たるとして、否定しました(大阪地方裁判所判例昭和55年)。

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