婚姻の無効(その2)

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婚姻意思がないときは、婚姻は無効ですが、婚姻意思は届出との関係でいつ存在すればよいのでしょうか。

判例は、事実上の夫婦関係にある者や、将来婚姻することを目的に、性的交渉を続けてきた者が、婚姻意思を有し、その意思に基づいて婚姻届出を作成したときは、届出の受理時に意識を喪失していたとしても、受理前に翻意したなど特段の事情がない限り、婚姻は有効に成立するとしています(最高裁判例昭和44年)。

これは、届出の受理後に、短時間で死亡した事例ですが、受理時に当事者の一方または双方が死亡していたときは、届出が受理されても、効力は生じません(大審院判例昭和16年)。

ただし、生存中に郵送した届書が、死亡後に到達したときは、死亡時に届出があったものとみなされます(戸籍法第47条)。

なお、届出作成時には意思があったが、届出受理前に翻意した場合について、協議離婚届に関するものですが、戸籍係員に対する翻意の意思表示があったとして、協議離婚を無効とした事例があります(最高裁判例昭和34年)。

第742条1号が、意思欠缺の例としてあげる「人違い」については、相手についての同一性を誤ることです。相手の性質ないし属性について誤ることを意味しません。
相手の性質などに関する錯誤は、詐欺に基づくときに取消しが問題になるにとどまります。

第742条2号の届出のない婚姻を、有効無効を争う余地がない(追認の余地もない)ものとして、「不成立」と解しています。

通説の立場からは、本条2号は、ただし書を導くための規定であり、第739条2項の要件を欠く不完全な届出であっても、受理されれば有効になるという、ただし書にのみ意味があるということになります。

第739条2項は、「婚姻の届出は、当事者双方及び成年の証人2人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない」と、規定しています。

したがって、この方式を欠くだけでは、婚姻は有効ということになります。

例えば、証人が成年でない場合や、届出人の署名が代署によってなされたが、代署事由の記載を欠いている場合も、受理されれば有効になります。

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