相手方のパーソナリティ障害
パーソナリティ障害とは精神疾患のひとつであり、考え方や感情、対人関係といった機能が偏ることで問題が起きます。「性格が悪い」といったものとは異なり、治療が必要な病気です。
男性・女性を問わず、最近、離婚の原因として増えているのがパーソナリティ障害による家庭の不和です。
配偶者がパーソナリティ障害の場合は、相手の言動とそれにより生活にどのような支障が出たのかを具体的なエピソードを挙げて丁寧に主張することが必要です。また、その事実を裏付ける証拠を集めておくことが望ましいといえます。
単なる性格の不一致よりも深刻な生活上の支障をともなうことが多いため、裁判でも比較的離婚が認められやすくなります。
パーソナリティ障害の特徴
- 奇妙で風変わりな特徴を示す場合があります。
・不信感や猜疑心が強い
・会話が風変わりで感情の幅が狭い
・非社交的で他者への関心が乏しい - 感情的で移り気な特徴を示す場合があります。
・感情や対人関係が不安定
・反社会的で衝動的に行動する
・ごうまん、尊大な態度をみせる
・派手な外見や演技的行動で他人の注目を集める
・自己評価に強くこだわる - 不安定で内向的な特徴として次のようなものがあります。
・他者に過度に依存する
・融通性がなくこだわりが強い
・孤独に耐えられない
・不安や緊張が生じやすい
配偶者のパーソナリティ障害で離婚する証拠例
- わめき声や罵声の音声データ
- 度重なる虚言を記した日記
- 自傷行為を行ったときの診断書
自分の浮気での申し出
浮気をしたなど、自分自身に非がありながら(有責配偶者でありながら)離婚を申し出た場合、離婚を認めてもらうためのハードルは高くなります。
有責配偶者が離婚を請求したケースでは、たとえ別居期間が長期間に及んだとしても、原則として離婚は認められません。離婚の原因を作った側が勝手に離婚できるとなるとあまりに身勝手な行為を許すことになるからです。
離婚を成立させるには、自分に非があることを自覚し、離婚成立までの婚姻費用を誠実に支払う、離婚後の養育費を充実させることを約束するなど、誠実に対応します。そうすることで、裁判所も有責者側の立場を考慮し、和解を進めてくれる例もあります。
自分が悪いときは誠実な対応が必要
金銭面での誠実な対応
配偶者に対して、どの程度金銭的な援助があるかが重要です。必要な援助を惜しまず、誠実な対応をしていきます。
具体例としては、次のようなことが考えられます。
- 別居後の婚姻費用を支払う
- 慰謝料を支払うことを約束する
- 財産分与を支払うことを約束する
子どもへの対応
子どもがいる場合は、離婚後の養育費を充実させるなど、経済的・精神的な協力を約束します。子どもへの誠実な対応が第一です。
具体例としては、次のようなことが考えられます。
- 養育費の確実な支払いを約束する
- 面会交流については、相手と子どもの意見を尊重する
配偶者の宗教活動
日本国憲法は、信教の自由を保障しています。配偶者に、自分の信仰している宗教を強制することはできませんし、お互いの信仰する宗教が違うからという理由では離婚できません。
ただし、過度の宗教活動が離婚理由として認められる場合もあるため、その証拠を集めておくことが重要です。
たとえば、平日、休日関係なく、布教活動に明け暮れ、家事や育児を放棄しているときは、日記などに記録しておきます。生活費から家計の負担となるような寄付をしたときは、預金通帳などをコピーしておきます。これらの証拠により、夫婦の協力義務違反や相互扶助に違反した状態であると主張していきます。
宗教が離婚理由になる範囲
離婚が認められる場合としては、次のようなことが考えられます
- 家事、育児を放棄して布教活動を行なっている
- 集団生活をおくっており自宅に帰ってこない
- 仕事をせず、家計にお金を入れない
- 家計を圧迫するくらいの多額の寄付をする
- 子どもを学校へ行かせず、宗教活動に参加させる
- 宗教活動のために多額の借金をしている
- 信仰していない配偶者を精神的に虐待する
離婚が認められない場合としては、次のようなことが考えられます
- 自分の信じる宗教と異なる宗教に入信した
- 家庭内で宗教に関する会話をしようとする
- 毎日行っている祈祷がうるさい
- 自分の友人や知人を入信させようと勧誘する
- 宗教に関する書籍を読ませようとする
- 同じ信仰をもつ信者を自宅に連れてくる
- 子どもを宗教の集まりに連れていく
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