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離婚

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2 財産分与請求
家庭裁判所への財産分与請求は、離婚から2年以内です。
夫名義の不動産も、対象となる可能性があります。
低金額とならないよう、ご相談ください。

 

財産分与について

 

総 説
 

1.   離婚の成立で、夫婦であった一方は、他方に対し、財産分与の請求をすることができます(民法第7681項)。

2.  ところで、  財産分与は、どのような性質を有するのでしょうか。                        

  一般的には、次のような性質が認められています。
 

  夫婦財産関係の清算

  離婚後の扶養  

 

夫婦財産関係の清算について
 

1.   夫婦財産関係の清算とは、夫婦が婚姻中に有した実質上の協同の財産を、清算分配することです。
 

2.   この場合の清算対象となる財産は、当事者双方が協力によって得た財産です。
 

(1) 婚姻後に、夫婦が協力して形成または維持された財産は、夫婦の実質上の共同財産として、清算の対象となります。
 

(2) そして、清算の対象となるか否かは、名義によって判断するのではありません。その財産の、取得の経緯や対価などを考慮して、実質的に判断されます。
 

(3) すなわち、一方の特有財産であっても、他方の協力によって維持された場合(喪失や減額を免れた場合)には、清算の対象となるのです。

 

財産の清算で、問題となる財産
 

1.   第三者名義の場合があります
 

(1) 夫婦で、形成した財産が、第三者名義(たとえば、夫の兄弟や知人、会社名義)になっている場合が、あります。
 

(2) この場合は、寄与の態様や報酬の有無、会社の事業内容や規模などの、具体的事情を考慮して、事案ごとに清算の可否を、判断いたします。

 

(3) 実際の判例では、夫婦が経営に従事していた同族会社の財産が、清算の対象として考慮されました(広島高裁岡山支部判例平成16年)。
 

(4) しかし、名義人を当事者にしない限り、現物分割はできません。したがって、金銭による清算となります。
 

2.   退職金も問題です
 

(1) 現実に支給された退職金、あるいは支給の決定した退職金は、清算の対象となります。
 

(2) しかし、将来取得するであろう退職金については、清算の対象に含める考えが、多数のようです。

(3) なぜなら、離婚の時期が退職の前後で、扱いを異にすることは均衡を欠くからです。

(4) 問題となった判例は、将来退職金を受給したときの支払いを、命じています(名古屋高等裁判所判決平成121220日)。

(5) 将来取得の退職金が、清算の対象となるのは、婚姻期間に相応する額です(横浜家庭裁判所審判平成131226日)。

3.   消極財産

(1) 離婚時のおける夫婦財産の清算は、婚姻中に夫婦間の協力によって、形成・維持された積極財産を、清算するものです。

(2) よって、通常は債務などの消極財産を分与することは、ありません。「一切の事情」の一つとして、考慮されることが多いようです。

民法第7683

「(財産分与は)、家庭裁判所は、当事者双方がその協力によって得た財産の額その他 『一切の事情』 を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。」


(3) しかし、積極財産の額から、消極財産の額を差し引いた残額から、清算額を定める例も、あります。 

 


夫婦財産清算の割合 
 


1. 夫婦財産の清算の割合について、法律上で具体的基準は、定められていません。


2.  これまでの実務では、具体的事案ごとに、清算の対象となる財産の形成に対する、双方の貢献の度合い(寄与度)によって、分割するものが多いようです。


3.   しかしながら、その寄与度が、明確でないことも多く、そのような場合は、双方の寄与を対等として、各2分の1とする裁判例が、増えています。


4.   なお、財産の清算に関しては、離婚についての有責性は、影響がありません。


離婚後の扶養(扶養的要素) 



1.   夫婦は離婚すれば、それぞれ自分で、生計を維持しなければなりません。

  けれども、専業主婦は、ただちに稼動する能力もないのが通常です。


2.   だとすれば、自活できない者(多くは妻)に対し、経済力のある他方(多くは夫)に、何らかの形で、離婚後の相手方の生活保障を、義務づける必要性が生じます。

  いわゆる、離婚後の扶養です。


3.  ところで、離婚後のの扶養は、夫婦財産の清算と慰謝料を認めても、なお配偶者の一方が、生活に困窮する場合に、他方の財産状態の許す限りで、認められるにすぎないとするのが、一般的な考えです。


4.   離婚後の扶養を、認めない判例も多いようです。認めても、高齢や疾病など、要扶養性の強い場合を除けば、通常は離婚直後の一時的な生活援助金程度で、きわめて定額のようです。



過去の婚姻費用  



1.   ところで、民法第760条は、婚姻費用の分担を規定していますが、離婚時に、過去の婚姻費用の清算が、問題になります。


 民法第760

 「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。」


2.   実際上、婚姻中に夫婦の一方が婚姻費用分担義務を怠ったために、他方が過当に婚姻費用を負担した場合、離婚時に、その清算をしないと不公平が生じます。


3.   判例は、次の通り肯定しています(最高裁判所判決昭和531114日)。


(1) 過去の婚姻費用の分担は、財産分与の額および方法を定める際に、考慮される『一切の事情』の一つです。


(2) したがって、当事者の一方が、過当に負担した、婚姻費用の清算のための給付を含めて、財産分与の額および方法を、定めることができます。

 

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